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お寺のグリーフサポート。仏さまに見守られる遺族の分かち合い(超覚寺住職・和田隆恩)

2021.02.02

 超覚寺ちようかくじでは、大切なご家族を亡くされた方のための分かち合いの集いを開催しています。毎月第1土曜日は夫と死別された方のための「和みの集い」、最終土曜日は自死でご遺族を亡くされた方々の拠りどころになればという願いを込めて「サラナンの集い」を行なっています。ともに10年近く続く、超覚寺のグリーフサポートの取り組みです。

同じ境遇だからこそ分かちあえる

 分かち合いの集いはゆるやかに行われます。時間はそれぞれ13時から15時ですが、遅れて来られても構いませんし、早く帰られても構いません。予約も参加費も不要ですし、お寺の檀家さんもそうでない方もどなたでも参加できます。話すテーマもあらかじめ特に決めていません。

 雰囲気は日によってさまざま。和やかな雰囲気の中で行われることが多いのですが、深刻な想いの吐露に空気が重くなることもあります。しかし共通して言えることは、同じ境遇の者同士だからこそ相手の気持ちが分かるということ。自分の中にためていた想いを話すだけでなく、他の方の話を聴くことで新たな気づきを得られるのが、分かち合いの集いの大切な部分です。

お寺の本堂で行うことの意味

 集いは2階の本堂で行われるのですが、ここは仏さまに守られた空間。和やかであたたかく、時間はゆっくりと流れています。仏さまに守られながら、自らの想いを語り、聴き、泣いて、笑って、自分とは異なる他の人の考えや想いに触れることができる。集いが終わる頃にはみなさん気分をスッキリされています。

分かち合いは、手前左のテーブルで行なわれます

 住職である私はただそこにいるだけです。仏さまとみなさんのお取り次ぎをし、本堂を使っていただくだけ。仏教の教えを説くようなことはしません。みなさんが話し、みなさんで聴く、それを見守るだけです。自分の話を聴いてほしいからこそ参加されているわけですから、お坊さんからの一方的な教えはここでは逆効果です。私もひとりの人間ですから、ついつい何か口を挟みたくなってしまうこともあるのですが、そこは「ぐっ」とこらえます。

誰かに話を聴いてもらうことできっと心が軽くなります

 超覚寺の場合、参加者のほとんどは女性です。男性は大人数の中で話をするのが苦手なようです。でも、家族を亡くして辛い想いをするのは女性も男性も同じです。集いには参加する気になれないけれど、個別に話を聴いてほしいとお寺まで来られる方やお電話をいただく方は実にたくさんおられます。

 また、県外や遠方の方からのご縁もあります。あまり人に話せないことですから、少しでも遠くにあって信頼できそうお寺を探して超覚寺にお電話を下さる、足を運んで下さるという方もおられるのです。

 誰かに話を聴いてもらいたいけど相手がいないという方は、どうぞお気軽に超覚寺にお電話ください。
 また、分かち合いの集いは日本各地のさまざまなお寺で行われています。インターネットなどで調べてみて、あなたのお住いのエリアのお寺を訊ねてみてもいいでしょう。同じ境遇の人はたくさんいますし、だからこそあなたの話を受けとめてくれる人もまたたくさんいるということを、ぜひ知っていただきたいと思います。まずは誰かに話を聴いてもらうことで、わずかかもしれませんが、きっと心が軽くなるはずです。

お寺画像
広島県広島市中区
超覚寺
25時間366日OKの駆け込み寺

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和田 隆恩

1967年京都府生まれ。山形大学理学部卒業。証券会社で勤務。30歳で脱サラし、親戚筋の超覚寺に入寺、45歳で住職継職。遺族の分かち合いや傾聴相談など地道なグリーフケア活動を続ける。認定臨床宗教師。カープ坊主の会会員。

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