法事の疑問に答えます – いつ行う?費用は?誰が施主?
投稿日:2025.02.27 | 更新日:2026.02.27
Q. 四十九日、一周忌など、法事はいつ行うの?
法事は、亡くなった日を基準にあらかじめ時期が決まっています。
| 回忌 | いつ? |
|---|---|
| 四十九日 | 亡くなって49日目 |
| 一周忌 | 亡くなって1年後 |
| 三回忌 | 亡くなって2年後 |
| 七回忌 | 亡くなって6年後(三回忌から4年後) |
| 十三回忌 | 亡くなって12年後(七回忌から6年後) |
| 十七回忌 | 亡くなって16年後(十三回忌から4年後) |
回忌は、故人が「亡くなった日(命日)を1日目」として数えます。四十九日忌は亡くなって49日目、一周忌は1年後の命日、三回忌は2年後の命日となり、あとは4年と6年の間隔を繰り返し、七回忌・十三回忌・十七回忌・・・三十三回忌と続いていきます。地域によっては五十回忌や百回忌をするところもあります。
特に、法事は目安の時期が回忌という慣習で決まっていることで、「いつやればいいのか?」という疑問を持たなくて良いことも特長と言えます。

Q. 法事は命日までに行わないとダメ?忘れたらどうする?
必ず命日までに行わなければならない決まりはありません。
命日は一つの基準です。命日を超えると、いつ行えば良いのかという基準があいまいになるので、一般的に「命日まで」と言われますが、命日にこだわりすぎず、故人とご縁のある人々が集まりやすい時期を調整するのが最も大切です。ただ、お寺によっては命日前をおススメしている場合もありますので、気になる時はお寺に相談してみましょう。
また、三回忌を超えると、4年もしくは6年単位で法事がめぐってくるので、時には忘れてしまうこともあるでしょう。そのような時は、法事は回忌の年ではないとダメという決まりはありませんので、気づいた時に法事を行なうことが大切です。
※四十九日忌・一周忌等、法事を承っている寺院はこちら
Q. 親戚はどこまで呼べばいいの?
呼ぶ親戚の範囲に厳密な決まりはありません。
一周忌や三回忌といった早めの回忌は、参列者が比較的多いです。
七回忌や十三回忌以降も多くの方々が参列することは素晴らしいことですが、故人と参列者の生前の関係性に応じて、参列者に判断をゆだねることも一案です。事前に連絡をせず、回忌が終わった後に報告することで親族間でトラブルになることもありますので、参加の可否にかかわらず親族には事前に伝えることは大切にしましょう。
Q. 法事の施主(主催者)は誰がやるの?長男でないといけない?
法事の施主は「必ず長男でなければならない」という決まりはありません。
かつては家督を継ぐ長男が務めることが一般的でしたが、現代では家族のかたちが多様化しています。実際には、故人と最も近い立場の方――配偶者、長女、次男、あるいは実務を担いやすい方が施主を務めるケースが増えています。
大切なことは「形式」よりも、故人を想い、法事を整える意思があることです。
兄弟姉妹がいる場合は、事前に一言相談しておくことで、後の誤解やトラブルを防ぐことができます。不安がある場合は、お寺に事情を相談しながら進めると安心です。
施主は法事に関わる様々な準備で負担が大きいので、一人だけで担わず、家族間で役割を分担することもおススメです。
近年は、子どもがいないご夫婦や、娘だけのご家庭も増えています。
法事は「家」のためというより、「人」と「ご縁」のための営みと考えると分かりやすいでしょう。
※四十九日忌・一周忌等、法事を承っている寺院はこちら
Q. 喪服でないとダメ?
必ずしも喪服でなければならないわけではありません。
喪服の持つ役割は、「気持ちのスイッチ」という側面があります。場に適した服装や身なりを整えることで、故人やご先祖様に向かう参列者の心も整いやすいと言えます。
ただし、最近は家族だけの法事が多く、喪服を着用しないケースも少なくありません。和田隆恩住職(超覚寺・広島県)によると、「四十九日までは喪服を着用される方が多いですが、それ以降はほとんどの方が平服で、特に違和感も感じません」とのこと。宮本覚道住職(龍泰寺・岐阜県)も同様に、「形式よりもしっかりとお参りすることが大切ですよ」と指摘します。
とはいえ、法事は大切な儀式ですので、平服でも場の雰囲気を乱すことがないよう、カジュアルな服装は控え、黒や紺やグレーを基調とした落ち着いた色柄が望ましいと言えます。ご家庭や地域の慣習もありますし、お寺によっては喪服を重視している場合もありますので、迷ったらまずはお寺に相談しましょう。
Q. みんなでわざわざ集まる必要があるの? 一人でも故人を偲ぶこともできるのでは?
一人で偲ぶこともできますが、故人に縁がある人たちが法事として集まることには大きな意味があります。
大切な故人であるほど、日常生活の中で故人を偲ぶこともしばしばあるでしょう。亡くなった方は一人ひとりの記憶の中で生き続けますし、一人でも故人を偲ぶことはもちろんできます。実際、「法事をやらなくていいのでは」と思う人も増えています。
しかし、家族や親戚が「わざわざ」日程を合わせ、「わざわざ」一同に集い、故人を偲ぶことに法事の大きな役割があります。日常生活の中で故人を偲ぶことはできますが、30分や1時間程度の時間を取ってじっくり偲ぶことはほとんどないでしょう。
法事は読経・焼香等の儀礼や僧侶の法話を通じて、一定時間にわたって故人を偲ぶ場に関係者みんなで身を浸し、同じ時間を共有することになります。故人を偲ぶという点において、とても尊い営みと言えます。

Q. 故人を偲ぶこと以外の法事の意義は?
法事は、家族のつながりを再確認する機会でもあります。
故人とのつながりのある家族・親戚が集まることで、お互いのつながりを再確認し、関係性や絆を温め合うことにも法事の大きな意義があります。家族・親戚の多くが集まる名目にしやすいということも、法事の大きな利点です。
そして、法事のとても重要な役割として「遺族の心の区切り・整理」も挙げられます。
「『七日参りをかさねて四十九日が終わって、ようやく別れを少し受け容れられた気がします』とおっしゃったご門徒さんがいらっしゃいました。法事は仏教の長い歴史の中で受け継がれてきた慣習ですが、亡くなられた大切な方のためというだけでなく、残されたご家族のためでもある…と感じます。」(西村達也住職・西法寺・福岡県)
大切な人を亡くした悲しみは長い時間をかけることでゆっくりと癒されます。過ぎ行く時に身を任せるのではなく、四十九日忌、一周忌、三回忌、七回忌と法事を重ねることで、そのつど立ち止まって、故人を偲ぶとともに自身の歩みを再確認し、また新たに歩みだすエネルギーを養うことが法事の大切な意義です。
Q. 法事の会場はどうすればいい?
自宅だけでなく、お寺や葬儀社の会館等、柔軟に選ぶことができます。
以前の法事は自宅が主流でしたが、近年は高齢化で自宅の片付けが大変なことや、親類が遠方に住むことも多くなることで、準備が楽で集まりやすいお寺や葬儀社の会館が法事の会場として選ばれるケースが増えています。特に、お寺は一般的に会場費がかからないことや、本堂という空間が儀式にふさわしいものとして好まれています。
ただ、仏壇のある自宅で故人を偲ぶことは素敵なことですので、集まりやすさや費用の観点から適した会場を検討すると良いでしょう。

Q. 法事当日はどのような流れで進むの?所要時間は?
法事はおおよそ1時間前後で行われることが多く、その後にお墓参りや会食を行う場合もあります。
一般的な流れは次の通りです。
① 僧侶による読経(30〜40分程度)
② 焼香
③ 僧侶の法話(10〜15分程度)
④ 閉式
その後、お墓が近い場合は墓前でお参りをし、会食を行うこともあります。会食は1〜2時間程度が目安です。
参列者が多い場合は焼香に時間がかかることもありますが、全体としては半日程度で終わることが一般的です。
進行はお寺が案内してくれるため、施主や参列者が段取りを覚えておく必要はありません。不安な点があれば、事前にお寺に確認しておくと安心です。

Q. 子どもも参列していいの?
最近は小さなお子さんを連れて参列されるご家族も少なくありません。
読経中に静かにできるか不安に感じる方もいますが、途中で席を外すことも可能ですし、事前にお寺へ相談しておけば配慮してもらえることがほとんどです。無理のないかたちで参列することが大切です。

また、遠方で参列が難しい場合には、参加者がスマートフォンでLINE通話などをつなぎ、オンラインで様子を共有するケースもあります。
Q. 法事に持っていくものは?お布施以外に必要なものはある?
基本的には「お布施」「数珠」「供物」を用意すれば安心です。
お布施は事前にのし袋に包み、当日お寺にお渡しします。数珠は焼香の際に使用しますので、参列者も持参するとよいでしょう。供物は果物や菓子などを持参することが一般的ですが、お寺によっては依頼すれば準備してくれる場合もあります。
持ち物に不安がある場合は、事前にお寺へ確認すれば安心ですので、気軽に相談してみましょう。
Q. 故人の好物をお供えしてもいい?
もちろんOKです。故人とご縁のある人たちで、どんな供物が良いかを考えるのは、立派な供養です。
「供養とは、亡き人のことを思い出すこと。亡くなった方の好物が、そのままその方との思い出を蘇らせてくれる」と品田泰俊住職(普賢院・青森県)は話します。例えば、「おじいちゃん、どんなものが好きだったかな」とお供え物を選ぶ時から、すでに供養は始まっていることになります。
Q. 法事はいつまで続けるべき? 身寄りがいない場合はどうする?
必ず三十三回忌まで続けなければならない決まりはありません。家族の事情に合わせて無理なく続けることが大事です。困った時はお寺に相談しましょう。
法事は古くから、多くの地域で三十三回忌まで行われる慣習が続いています。しかし最近では、法事を三十三回忌まで行わない家や、身寄りがなくなって法事そのものができないご家庭も増えています。そんな時はお寺に相談してみましょう。永代供養などの方法を提案してもらえるはずです。
Q. お布施はどう考えればいいの?
お布施に「決まった金額」はありません。悩んだ時はまずお寺に相談しましょう。
法事のお布施は、お坊さんへの謝礼であるばかりでなく、亡き人の供養や家族親戚とのご縁への感謝の気持ちを形にしたものです。お布施の金額が低すぎると「本当にこれでよかったのかな?」と不安が残りますし、高すぎるとせっかくの法事の機会そのものが負担に感じられてしまいます。お布施は、納得感を持って包むのが理想です。
相場も地域や寺院によってさまざまです。全国的には3万円程度の地域・寺院が多いと考えられますが、5万円程度という地域・寺院や、それ以上の地域・寺院もあります。
まいてらに登録している寺院は、それぞれのご事情を聞きながら適切に対応してくれますので、お布施の金額に悩んだときはまずお寺に相談しましょう。
※四十九日忌・一周忌等、法事を承っている寺院はこちら
Q. 法事の費用はどの程度かかるの?
法事の費用は規模や人数によって大きく変わりますが、総費用は一般的に10万円〜20万円前後になることが多いです。
法事はお布施以外にも、会場費や、法事後の会食の飲食代がかかります。会場費はお寺の場合は不要なケースが多いですが、葬儀社の会館を借りる場合には業者や会場の広さによって5万円から10万円程度必要になります。
また、会食は仕出し弁当(3,000円から5,000円程度/名)を頼むか、料理屋・レストラン(5,000円から10,000円程度/名)にするかによって費用も変わります。法事の施主(主催者)の費用負担を抑えるために、会食は会費制にする場合もあります。
仮に寺院で法事を行ない(お布施5万円、塔婆料1本5,000円、供物5,000円)、10名で会食(5,000円/名)する場合、その他雑費も含めて費用総額約15万円程度になります。費用が心配な場合もお寺に相談すれば、良いアドバイスをもらえます。

初めての法事でも大丈夫です。
法事について迷いや不安がある場合は、お気軽にお寺へご相談ください。
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まいてらだより