「Amazonお供えリスト」でお供物が多彩に。新学期の子どもたちに文房具を贈る(真言院 住職・佐藤妙尚)
2021.03.22
佐藤 妙尚(さとう みょうしょう)
1982年8月、真言院の一人娘として生まれる。都留文科大学(文学部・初等教育学科)を卒業し、学習塾に就職。26歳のときに父が死去、27歳で4代目住職に就任。三児の母となり、現在子育て奮闘中。
前回の記事でご紹介した、Amazonの「ほしい物リスト」を利用した「お供えリスト」。早速何名かの方がお供えのお菓子やお線香などを送ってくださいました。
真言院では、お供え物のお下がりはお参りに来たお子さまたちに配るか、経済的に困難な状況にあるご家庭へ「おすそわけ」するおてらおやつクラブに活用しています。
今回たくさんのお供えをいただいたお菓子は、お彼岸の法要が終わったらおてらおやつクラブへと送る予定です。春休みなどの長期休暇は子供が家にいる時間が長くなるため、食費や光熱費がかさむと聞きます。加えて、春は入学・進学や進級でさらにお金がかかります。食べ物以外にもなんとか支援の道はないだろうかと考えました。
ひらめいた!お供えリストに文房具を入れてみよう!
SNSで次のように告知しました。
「春休みは家にいる時間が長く生活がより逼迫するそうです。経済的に困窮する子育て家庭へ届けてもらうため、お彼岸の法要後にお供えのお下がりを送ります。お菓子と一緒に、新学期に使える新しい文房具も入れてあげたいと考えています。良かったらご協力よろしくお願いします」
学生にとって文房具は必需品ですが、経済的に苦しいお宅だと新しいものや、かわいいもの、かっこいいものはなかなか選べないかもしれません。しかし学生にとって学校は1日のほとんどを過ごす場所で、そこで使う持ち物は道具以上に重要な役割を果たしています。新しい文房具でウキウキした気持ちで新しい学年を迎えてもらいたい、そのように考えました。
すると、たくさんの方がお供えリストから文房具を送ってくれました。リストの中の文房具は、文房具好きの私が「ちょっとテンションが上がる文房具」と思って選びました。中高生のペンケースの中を覗かせてもらい、リサーチもしました。
「どのシャープペンが使いやすい?」
「このペンはどこが気に入って買ったの?」
「ノートはA罫?B罫?もしかしてルーズリーフ派のほうが多い?」
ついでに「新しい文房具ってテンション上がるよね?」と聞いてみたところ「そりゃ上がりますよ!」と心強い言葉ももらえました。
お知らせしてから2週間ほどの間にAmazonから荷物が続々と届き、私も驚くほどたくさんの文房具が集まりました。送ってくださった皆様の温かい心に、とても嬉しくなりました。
これらの文房具は、お供えいただいたお菓子と一緒におてらおやつクラブを通じて子育て支援団体へと送り、必要な子どもに配っていただきます。一人でも多くの子が新しい文房具を手に新しい学年をウキウキで迎えてくれることを願っています。
「お供えリスト」はこれからも利用していきます
現在は通常時の「お供えリスト」に戻っています。今後も、檀信徒の方々がお寺になにかお供えしたいと思ったとき、お寺のためになにかしたいと思ったとき、リストを見てそれぞれにお供えしていただければありがたく思います。
※真言院のAmazon「お供えリスト」はこちら
いつも大変お世話になっております。札母連 事務局の成田と申します。
このたびたくさんのお菓子と文房具が届き、大変感謝申し上げます。早速まいてら新聞を拝読させて頂き、佐藤御住職様の深く温かい文章に感銘を受け、皆さまの思いを感じることができました。見ず知らずのひとり親家庭のお子ども達に、思いを寄せて頂き、本当に感謝申し上げます。
コロナ禍において、人との繋がりのありがたさをあらためて感じる1年でした。
一人で頑張って子育てをしているお母さんやお父さんにとって、皆さまからのお気持ちがどんなに心の支えになったかしれません。
当団体も行事がコロナのため中止になり、集うこともままならなくなり皆様のお気持ちの品を届ける事で、お子さんたちが玄関に飛んで来て、とても喜んでいましたと報告を受け様子を知ることができました。
これからも、遠くで私たちのことを思って下さっている皆様に感謝し、母子寡婦福祉の向上と児童健全育成に意を尽くして参りたいと存じます。