「Amazonほしい物リスト」を「お供えリスト」に。心の詰まったお菓子や文房具がお寺を彩る(真言院 住職・佐藤妙尚)
2021.03.19
佐藤 妙尚(さとう みょうしょう)
1982年8月、真言院の一人娘として生まれる。都留文科大学(文学部・初等教育学科)を卒業し、学習塾に就職。26歳のときに父が死去、27歳で4代目住職に就任。三児の母となり、現在子育て奮闘中。
このたび、Amazonの「ほしい物リスト」を利用した「お供えリスト」を作ってみました。以前より檀信徒の方から「ご本尊さまにお線香か蝋燭をお供えしたいのですが、どれがいいのかわからなくて…」と相談を受けることがありました。お寺ではお線香や蝋燭を日常的に使いますが、種類がたくさんありますし、特に蝋燭はサイズが合わなければ使えないことがあります。お寺で使ってもらえるものをお供えしたいとお悩みになることがあったようです。
Amazon「ほしい物リスト」とは
Amazonの「ほしい物リスト」とは、気になる欲しい商品を保存しておける機能です。そのリストを公開すると他の人がリストの中の商品をギフトとして贈ることができます。
そこで、この「ほしい物リスト」を利用して真言院の「お供えリスト」を作ってみました。
リストの中から檀信徒の方がそれぞれの予算に合わせてお供えしたいと思うものを選んで、いつでもお供えしていただくことができます。いただいたけれど残念ながら使えない、ということがありません。
お供えリストを使ってみたら
「お供えリスト」をSNSでお知らせしたところ、早速何名かの方がお供えのお菓子やお線香などを送ってくださいました。あっという間にご本尊や水子供養の壇がお菓子でいっぱいになり、色々な方がお寺を想ってくれていると感じられました。特に、たくさんのお菓子に囲まれた水子供養壇を見ると、小さな水子の霊たちが多くの大人に見守られているようなとても温かい気持ちになりました。
また、お供えいただいたお線香や蝋燭を使うときには、これはお供えいただいたものだなぁと感じながらお勤めをしています。まとめて購入した消耗品を使うときとは気持ちがまったく違います。
お下がりはおてらおやつクラブへ
真言院では、お供え物のお下がりはお参りに来た子供達に配るか、経済的に困難な状況にあるご家庭へ「おすそわけ」するおてらおやつクラブに活用します。今回たくさんお供えいただいたお菓子は、お彼岸の法要が終わったらおてらおやつクラブへと送ろうと考えています。春休みなどの長期休暇は子供が家にいる時間が長くなるため、食費や光熱費がかさむと聞きます。皆様にお供えいただいたお菓子で、たくさんの子供達が喜んでくれたらいいなと思います。