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データから見える「まいてら」- まいてら寺院の集い@北九州、広島 レポ

2019.10.31

まいてらでは、定期的に「まいてら寺院の集い(以下、集い)」という行事を各地で開催しています。今回は、10月15日(火)に北九州の西法寺さいほうじ さんで、翌16日(水)に広島の超覚寺ちようかくじ さんで開催した集いについてご報告したいと思います。
 

北九州・西法寺さんでの記念写真

 
広島・超覚寺さんにて

 
 集いでは、

  • まいてらの現状をつまびらかに、各寺院にお伝えする
  • まいてらで取り組む企画アイデアをみんなで考える
  • 各まいてら寺院の課題に対して、みんなで解決方法のアイデアを出す
  • 上記を通じて、まいてら寺院の相互理解を深める

というようなことを行なっています。
 まいてら寺院だけでなく、まいてらに興味のある寺院にも参加していただき、内情をご理解いただくことで親近感をもってもらえたらと考えています。

おかげさまで九州・広島の集いでは活発な意見交換が行われました。実際に会って、具体的な事実をしっかり伝えていくことの大切さを再認識させられました。

いい機会なので、読者のみなさんにもまいてらの現状についてポイントを共有させてください。(データは2019年4月~9月末のもの)

ポイント1:ユーザーは女性が多く、ネットにしては年齢層が高め

まいてらユーザーの男女比率は女性54%、男性46%となっています。女性のほうが多いのが1つの特徴ですね。
 年齢層の分布は、35~44歳:29%、55歳以上:24%、45~54歳:20%、25~34歳:22%。お寺についての情報コンテンツだからか、インターネットにしては年齢層が少し高めです。お寺でいえば、現在の檀家さんの次世代・次々世代が、まいてらのユーザー層に当たるといえます。

またユーザーの地域は、1.東京(25%)、2.大阪(16%)、3.神奈川(10%)、4.愛知(9%)、5.福岡(3.5%)、6.北海道(3.5%)、7.埼玉(3.0%)、8.広島(2.7%)、9.京都(2.5%)、10.兵庫(2.5%)となっています。
 人口が多い東名阪からのアクセスが多いのは自然だと思われますが、全体の1割をアメリカが占めるというおもしろい現象がありました。特にお盆と重なる7~8月に急増しており、海外赴任されている方がまいてらをご覧になっているのかと推測しています。

ポイント2:ネットからの問合わせより、電話や直接訪問が主流

まいてらを始めた当初は、インターネットのサービスなので、各寺院ページに設けている問合わせフォームを通じての問い合わせが多いだろうと想定していました。しかし、実際にまいてら寺院の声を聞くと、電話や直接訪問などのリアルなコミュニケーションのほうが圧倒的に多いことが分かりました。

この現象がなぜ起きているのかを考えてみました。お寺に関することは専門性が高く、ユーザーにとっては分からないことが多いため、ご自分が問合わせたい内容を言語化することの負担がそもそも大きく、「考えるよりも、まずは聞いたほうが早い」という直接的な行動につながっているのではという推測ができます。その点では、お寺とユーザーの直接コミュニケーションが生まれていることはとても喜ばしいことですし、まいてらの雰囲気がお寺の敷居を良い意味で下げることにつながっていると受け止めています。

ポイント3:お寺らしい問合わせ内容が中心。特に水子供養が多い

次に問い合わせの内容を見てみましょう。主な内容は、納骨堂・永代供養墓、法事、水子供養、悩み相談などがありました。
 特に水子供養の依頼が突出して多く、若い世代の深い悲しみを受け止める窓口となっています。これは、まいてらが1つの社会貢献を果たしているという示唆だと感じています。

ポイント4:お坊さんの人柄がわかる記事は人気

お寺というとどうしても、本堂や山門などの大きな建物がイメージされますが、お寺の魅力はハードだけではありません。お寺をあずかる住職やそこに集う人々など、ソフトがお寺の大きな魅力だとまいてらは考えています。
 その考えに基づいているコンテンツが「おてらびと物語」という連載です。1つひとつの記事はかなり読み応えがあるものですが、公開されてから時間がたっても各記事が根づよく読まれています。僧侶の人柄がわかる記事は、多くの人にとって興味深いものであるようです。記事を読んで「実際に会ってみたい」と、お参りまでつながったらとてもうれしいです。

ポイント5:純粋な仏教語のアクセスが良い

まいてらはネットにおけるお寺の布教空間であり、一種の文書伝道といえます。
 その1つとして「お坊さんと味わう言葉の世界」という連載があります。お坊さんがさまざまな言葉をわかりやすく解説しているコンテンツです。
 このコーナーのアクセスを見てみると、読んですぐ意味がわかる言葉よりも、一見わかりにくい仏教語のほうが格段にアクセスを集めている傾向が見えてきました(例:如蓮華在水によれんげざいすい れ仏法遥かにあら ず~、?法雨じゆほうう 選捨せんしや など)。「よく意味がわからない。何だろう?」と心に引っ掛かる言葉のほうが、まいてらのユーザーの興味を くということがわかりました。

最近は「お寺の掲示板大賞(主催:仏教伝道協会)」のようにSNSをうまく使った取り組みがあります。まいてらとしてもこの取り組みを応援していますが、一方で「じっくり読んで味わう」という空間にも良さがあると考えており、まいてらとしてはあえてソーシャル運動とは一線を画し、長く読み続けられていくロングテールのコンテンツとして、様々な仏教語を地道に解説していきたいと思います。

ポイント6:お寺の行事の検索上位は「ヨガ」「写経」「子ども関係」

まいてらには、お寺の行事やイベント情報が掲載された「まいてらカレンダー」という機能があります。
 まず、検索キーワードで圧倒的に多いのが「ヨガ」です。最近はヨガができるお寺もかなり増えてきました。特に今年は梅雨が長かったせいか、6月にヨガの検索数がはね上がりました。ジメジメした日々の中、少しでも心身をリフレッシュさせたいという人々の気持ちの表れだったと考えられますし、あえてお寺という非日常の場が選ばれていることも興味深いですね。

次に「写経」というキーワードが多く検索されています。お寺らしい検索キーワードが上位に来るのはとてもうれしいことです。単に書写するだけでなくお経の意味にも自然に関心が向くでしょうから、写経ができるお寺が各地にどんどん増えていってほしいです。

その他では子ども関係のキーワードが目立ちます。「子ども食堂」「寺子屋」などです。子ども食堂に取り組むお寺も少しずつ増えていますし、お寺の社会福祉活動として広がりを見せていくといいなと思います。

ゆくゆくは、市民とお寺がフラットに意見交換できる場に発展を

まいてら寺院の集いでは、その他にもさまざまなデータや事実を共有していますが、膨大な量になってしまいますので、ここでは以上といたします。
 まだしばらくは、まいてら寺院の集いは寺院関係者中心となりますが、もう少しかたちが定まってきたら、各地のまいてらユーザーにもご参加いただきたいと考えています。そうすることで、お寺と市民のみなさんがフラットな関係で直接いろいろと意見交換できるようになり、その交流から新しい企画や取り組みが生まれてきたらとても素敵なことだと思います。

画一的なありかたではなく、市民それぞれが望む距離感で安心してお寺とおつきあいできるよう、まいてらの輪をこれからも各地に広げていきたいと思います。そして、いつの日か「まいてら寺院の集い」が「まいてらの集い」として進化していくように精進していきます。

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井出悦郎

井出悦郎

1979年生まれ、東京育ち。東京大学文学部卒。人間形成に資する思想・哲学に関心があり、大学では中国哲学を専攻。銀行、ITベンチャー、経営コンサルティングを経て、「これからの人づくりのヒント」と直感した仏教との出会いを機縁に、一般社団法人お寺の未来を創業。同社代表理事を務める

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