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「過疎地のお寺にも光が当たる賞でありたい」 – お寺の掲示板大賞2021に寄せて(仏教伝道協会・江田智昭さん)

2021.06.30

 今年もこの季節がやってきました「輝け!お寺の掲示板大賞2021」。今年もどんな言葉が私たちの心に届くか今から楽しみですね。
 本企画の発案者である仏教伝道協会の江田智昭ともあきさんに、今年の掲示板大賞への思いをおうかがいしました。

江田 智昭(えだ ともあき)

1976年福岡県生まれ。浄土真宗本願寺派僧侶。早稲田大学社会科学部・第一文学部東洋哲学専修卒。2007年より築地本願寺内の(一社)仏教総合研究所事務局、2011年~2017年にデュッセルドルフのドイツ惠光寺、2017年8月より(公財)仏教伝道協会に勤務。

昨年のインタビューはこちら

ぬるく、ゆるい雰囲気を続けていくのが大切

– お寺の掲示板大賞も4年目に突入ですね。

そうなんです。なんと4年目に入ってしまいました。ここまで来たらどこまで続くんだろう、より続けていかないといけないという空気になってきました。
ただ、あまり権威化したくない気持ちもあります。有名になるのはありがたいことですが、なぜかすごい賞と思われ始めています。色々な投稿を通じて、みんなで仏教の教えを共有しようという趣旨なので、ぬるくてゆるい雰囲気と空間を続けていくのが大切だと思っています。

– 掲示板大賞を取り巻く最近の変化として、どのようなものがありますか?

お寺の掲示板大賞がコラムにやたらと使われるんですよね。日本経済新聞に使われた時にはビックリしました。論説委員の方が使いやすいというのに気づいたのかもしれないですね。地方紙でも使われていて、メディアが注目してくれていると感じます。

– 社会の色々なところに波及していて素晴らしいですね。ここまで広まった要因をどう考えていますか?

実は掲示板大賞にコアで関わっているお寺と一般人は、おそらく合計で20名もいないと思うんです。それが社会的注目を浴びているのはSNSの力です。それによって参加者を当事者にしていて、特に限られたコアの方々が盛り上げていただいていると感じています。
当初はFacebookも検討したのですが、オープンな空間が必要と考え、instagramとtwitterにしました。instagramとtwitterはオープンでどんどん広がっていきます。奇跡的にトラブルが起きていないのも、ものすごいオープンな場所でやっているからだと思います。限られた人数のクローズドなコミュニティだと暴れる人が出てくる可能性がありますが、誰が見ているか分からない本当にオープンな場所だからこそ攻撃的になりにくいと考えています。やってみて分かったことですが、ラッキーでした。

課題は脱「真宗寺院掲示板大賞」?

– とても順調なように見えますが、掲示板大賞にも何か悩みはあるのでしょうか?

去年は1677作品の投稿がありましたが、どう考えてもピークだと思っています。特に参加するお寺さんが固定化してきているので、ぜひ新しい人がかき回してほしいと思っています。

– 固定化という点では浄土真宗の寺院が圧倒的に多いですよね。

そうなんです、真宗寺院が多いんです。そこが浄土真宗の僧侶としてうれしい部分でもあり、悩みでもあります。歴史的に掲示伝道に力を入れてきた浄土真宗の伝統もあると思っていますが、それにしても真宗寺院が多い。掲示板大賞に触発されて掲示板を買いました、という声を神奈川県のお寺からいただいたのですが、それも真宗寺院でした。そして、一般の人が撮る掲示板も真宗寺院が多いんです。

– 今まで浄土真宗以外の投稿はどのようなものがありますか?

タモリさんの心に刺さった「のぞみはありませんが光はあります」は、日蓮宗のお寺(本妙寺・千葉県)です。

そして、去年の伝道協会賞「猫をしかる前に魚をおくな」は、曹洞宗のお寺(鳳林寺・静岡県)です。

この言葉は仏教の因果を説いたものです。猫というのがユニークなので、ネットで反響がありました。去年はコロナ関係が多かったので、流行を追いかけすぎないように意識してこの言葉を選びました。

– なるほど。浄土真宗以外にもスポットライトが当たっているのですね。

浄土真宗寺院だけの掲示板大賞にならないよう、他の宗派の寺院が増えるために、掲示板大賞が時間をかけて存続していく必要があります。もし浄土真宗以外のお寺の掲示板を見たらぜひ投稿してください。お待ちしています。

過疎地寺院にも光が当たる賞でありたい

– それでは最後に今年の抱負をお願いします。

掲示伝道をやっているお寺は無償でやっていて、世のため人のためにおせっかいでやっています。掲示板大賞は地道にやっているお寺に光が当たっていくので、さらにもっと色々なお寺に広がってほしいです。

– 過疎地の寺院にとっても取り組む意義がありそうですね。

もちろんです。社会に開けたプラクティスが掲示板ですし、過疎地の寺院にもぜひ取り組んでほしいです。
ちなみに、去年の掲示板大賞に選ばれた「コロナより怖いのは人間だった」(明導寺)は、過疎が進行している熊本県の球磨郡にあります。この言葉が話題になり、お寺に取材がたくさん来たと聞いています。多くの寺院が掲示板大賞をとおして教えを発信いただければうれしいです。

– なるほど、それは素晴らしいですね。気になったものがあれば気軽に投稿してほしいですね。

結局は投稿する人の個人的な好みでいいと思うんです。掲示板に優劣はないですし、掲示板を見た人が選んだものであればそれでいいんです。それぞれの住職の思いがリスペクトされていくような雰囲気を大事にしていきたいですね。

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