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樹木葬とはどんなお墓?注意点とオススメの人【現代お墓事情③】(森口純一・TSUNAGU代表)

2021.11.24

森口純一(もりぐちじゅんいち)

礼拝空間デザイン室TSUNAGU(つなぐ)代表。昭和41年生まれ。全国47都道府県の寺院に永代供養墓を設計。さらに永代供養墓をきっかけに参拝者目線で布教活動をデザインし、仏教伝道を基盤にお寺の存在価値を高める活動をする。

礼拝空間デザイン室TSUNAGUホームページ

※前回記事はこちら

 まいてら読者の皆さん、こんにちは。礼拝空間デザイン室TSUNAGUの森口純一です。
 みなさんは永代供養墓えいたいくようぼと聞くと、どんなお墓を想像されますか? 石の大きなお墓、納骨堂、樹木の下に眠るなど、様々なかたちを思い浮かべるかと思いますが、インターネットのお墓に関する検索キーワードで一番多いのが、「樹木葬じゆもくそう」だそうです。今回は、その樹木葬についていろいろお話し致いたします。

樹木葬が、永代供養墓ブームのきっかけに

 家族で守っていく従来の墓石スタイルの墓地は、経済的な負担や継承問題のハードルがありました。この問題が、お墓への変化を待ち望む底流の社会背景となり、伝統的スタイルのお墓(埋葬)に変化や自由さが求められるようになりました。

 私の記憶では、30年ほど前から、現在の樹木葬が出来始めたかと記憶しています。当時は、桜の木などをシンボルツリーとし、木の下へ遺骨を埋葬するスタイルが主流でした。多くの人が、このお墓に驚きと希望や期待感を持ち社会現象にもなりました。

「こんな自由なお墓を待っていた」
「お墓はこれで十分、むしろこれがいい」

 こうして、多くの人が樹木葬を求めるようになったのです。
 この当時を振り返ると、お墓はシンプルになっても、身近な故人へ供養の気持ちはむしろ深くなったような気がしました。そして、樹木葬に永代供養という目に見えない付加価値が付き、今では全国各地に見られるようになったのです。

樹木葬とはどんなお墓なのか?

 多くの人が、樹木の下に埋葬されることをイメージされると思いますが、最近は樹木ではなく、草花に囲まれた花壇状のお墓に埋葬するものやコンパクトながら個別の専用墓石が綺麗に並べられた綺麗で明るい墓地(ガーデニング墓地)へと進化しています。一昔前のお墓のイメージとは変わり、明るく清々しいイメージへと変わって来ていますね。

お寺の樹木葬例(静岡県伊豆の国市・正蓮寺「えくぼのにわ」)
お寺の樹木葬例(大阪市・興徳寺の樹木葬は土に還るタイプ)
お寺の樹木葬例(静岡県浜松市・福応寺の「桜下庭園樹木葬

こんな方には、樹木葬がぴったり!オススメの人

 私が今まで見てきた中で、次にあてはまる方は、樹木葬が合っていると思います。

・屋外の墓地を希望している
・お墓の継承を考えていない
・自然環境の中で自由にお参りしたい
・墓石には拘らず、低価格で自由なスタイルのお墓を望んでいる
・亡くなったら自然にかえりたい(還したい)
・極少数の限られた人とお墓に入りたい
・特定のお寺の檀家は望まない
・永代供養をして欲しい

 お墓への自由さや開放感を求める人には、樹木葬をおすすめします。求める人も、一人から家族など、様々な世帯のかたちにあった樹木葬があります。

樹木葬の注意点。事前に考えおくべきこと

・お墓の使用期限
専用の個人墓タイプには無期限で使用出来る場合と、使用期限がある場合の2つがあります。使用期限があると、最後の契約者が亡くなると、一定期間を経て最終的に合葬墓がつそうぼへ埋葬されるのがほとんどです。個別墓の場合、使用期限の有無を確認しましょう。

・自然に還らない樹木葬が多い
樹木葬と聞くと、お骨が自然に土に還ることをイメージする方が多いでしょう。しかし、実際には従来のお墓と同様に、地下はコンクリート製の石室になっている樹木葬が圧倒的に多いのが実情です。ほとんどの樹木葬は、地上の部分が石からシンボルツリーに変わっただけということになり、イメージとは裏腹に土に還らない樹木葬がほとんどであるという点には留意しましょう。

・自然に還るタイプは、遺骨の移動が難しい
カロートではなく、本当に土に遺骨が埋葬される樹木葬の場合、後から別のお墓に移したくてもできなくなってしまいます。中には、専用の骨壷などの容器に入れた埋葬する場合もあります。

・見学で十分な確認が重要
天候により、墓参りがしづらい場合もあるので、周辺環境も含めて、見学時に十分な確認も大切です。

・年間管理費の有無を確認する
年間管理費が不要の場合もあれば、必要とする場合もあります。年間管理費が必要でも、契約者が存命期間だけ納めることが、一般的なシステムです(年間管理費は数千円から数万円になります)。最近では、年間管理費の一括払いなどが、可能なところもあるようです。

 以上が注意点ですが、次のような樹木葬はやめた方がよいです。
 人気増加傾向にある樹木葬ですが、清潔感がなくコスト削減重視でお粗末な樹木葬も見受けられます。清潔感と明るさが特徴の樹木葬です。いつ来ても清潔感のないものは避けた方がよいでしょう。
 あとは、永代供養を提供する樹木葬なので、供養をしてくれるお寺とコミュニケーションをもてると安心ですね。

全国各地のお寺でも樹木葬は求められます

 樹木葬と聞くと、霊園にしかないと思われる方もいるかと思いますが、今では多くのお寺の墓地にも樹木葬があります。
 みなさんは、お寺と聞くと檀家にならなくてはいけないと思われる方もいるかと思いますが、檀家にならずとも樹木葬を求められるお寺が増えています。現代の人々の求めに応じて、お寺もゆるやかに変化し続けています。
 やはり長年(永代)にわたって、お骨をしっかりと管理し、供養し続けてくれる安心感としてお寺に勝るものはないでしょう。お墓は一時的な考えではなく、長期視点で考えることが大切ですので、ぜひ様々なお寺に足を運んでいただきたいと思います。

 次回は、室内派の方におすすめの納骨堂についてお話しいたします。

※まいてら寺院の永代供養墓はこちら

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