戒名を通してあなたの人生をともに考えませんか? - 「オンライン戒名カフェ」に寄せて(真言院住職・佐藤妙尚)
2021.09.13
佐藤 妙尚(さとう みょうしょう)
1982年8月、真言院の一人娘として生まれる。都留文科大学(文学部・初等教育学科)を卒業し、学習塾に就職。26歳のときに父が死去、27歳で4代目住職に就任。三児の母となり、現在子育て奮闘中。
生前戒名について考えたことはありますか
ご自身の戒名(法名・法号)について考えたことはありますか。
私のお寺の檀家さまでも生前戒名の授与やその相談が増えています。「終活」がブームになり、もしものときに遺されたご家族に負担を掛けないようにとお考えになる方が多いためでしょう。しかし私は生前戒名について相談を受けたときには、必ず次のようなお話をしています。
戒名を授かることは葬儀の準備ではありません。
戒名とは、仏弟子となるための新しい名前です。
戒名を授かったら、それを機に気持ちを新たに、
仏の弟子として仏をまねぶ生き方をなさってくださいね。
戒名はその人が生きた時間よりも長く、ずっと生き続けます
戒名はその人の性格や生き様がその字の中に表されます。そして戒名は、その人が亡くなったあとも、その人が生きた時間よりも長い時間ずっと残っていきます。
私は誰かの戒名を考えるとき、遺された人が戒名を見たときに故人の姿をそこに浮かべるような字にしたいと思って選んでいます。さらにできれば、故人の心が遺された人の心の中でずっと続いていくようなものであればいいなと考えています。おそらく他のご寺院の住職方もそれぞれに様々な思いをこめて戒名を考えていらっしゃるはずです。
戒名について考えるオンラインカフェ。あなたの人生を聞かせてください
一昨年9月、大阪の浄土宗應典院にて行われた「第2回おてら終活祭」の中で、戒名について知り、自身の戒名について考える催しが行われました。私は北海道に住んでいるため参加することができなかったのですが、とても熱く盛り上がったと聞いています。
その大盛況の生前戒名を考える企画が、今回はオンラインで開催されます。その名も「オンライン戒名カフェ ~ わたしの戒名を考える」です。
普段から目の前の檀信徒さま方と真摯に向き合い、様々なことに問題意識をもって取り組んでいるまいてらの僧侶の面々が、これまでの経験をふまえ、戒名に関する様々なエピソードをお話しするとともに、参加者の様々な疑問点にお答えします。そして、時間の許す限り、あなたの戒名について一緒に考えます。
そして、オンラインでも気軽にご参加できるよう、時間や企画内容をコンパクトにしました。また、様々な方にご参加いただけるよう、平日や土日、そして昼間や夜間などいろいろな時間帯を設定いたしました。
オンラインではありますが、親身なお坊さんとゆったり話すことで、カフェのようなくつろいだ雰囲気を味わっていただきたいと考えています。
あなたはどんな人ですか?
あなたはどんな人生を歩んできましたか。これからどう歩んでいきたいですか?
あなたはこの世にどんなものを残したいですか?
戒名を通して、ご自身のこれまでの人生、そしてこれからの人生について考える時間を持っていただきたいです。そして、ご自身の人生を、ぜひ私たち僧侶に聴かせてください。ぜひお時間を作ってご参加いただければ幸いです。
戒名を自分で考えたい。寺には、どう説明すればいいか。
我が家の寺(真言宗)は“金儲け寺”で、両親の戒名代は100万円だった。