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【5/20(土)】『青虫は一度溶けて蝶になる:私・世界・人生のパラダイムシフト』発売です!

2017.05.18

まいてら読者のみなさん、こんにちは!
「死を想って生きること」、「お坊さんと味わうことばの世界」担当の小出遥子です。

今週末、5月20日(土)に、私も編集に携わった『青虫は一度溶けて蝶になる:私・世界・人生のパラダイムシフト』という、一風変わった「仏教書」(と言いますか、なんと言いますか……)が春秋社より発売されます。

こちらの本は、『アップデートする仏教』などで知られる禅僧・藤田一照さんを「塾長」として2015年の春にスタートした若い世代向けの“人生”の学びの場「仏教的人生学科一照研究室」から生まれました。 

私、小出は、縁あって第一期から毎回の講義を詳細なレポートにまとめ、塾生にシェアしているのですが、そちらの講義録がベースとなっています。

いったいどんな本なのかと言うと……
まずは同書の「あとがき」より、藤田一照さんのことばを引用しますね。

最終原稿を読み返してみて、仏教塾で自分が一番伝えたかったのは、青虫が蝶になるような「メタモルフォーシス(昆虫の変態、変容、変身)」のことだったのだということがよくわかった。「仏教の修行というのは、凡夫が凡夫のままで偉くなることではない。凡夫が凡夫を廃業して、仏になることなのだ」ということを、出家してまもなく師から教えられた。僕は、それを「パラダイムシフト」という、大学時代に科学史の授業で習った言葉に置き換えて理解した。

凡夫と仏とでは、生きる上でのパラダイム自体が異なっている。だから、同じ「私」、「世界」、「人生」という言葉を使っても、まったく意味が違っているのだ。僕たちは、凡夫の世界で言葉を身につけるから、それに縛られて、あくまでも「凡夫語(ぼんぷご)」で感じ、考え、それに基づいて行動している。仏教塾では、「私」、「世界」、「人生」といった我々が生きていく上での基本語を一つひとつ仏法に照らして吟味し、「凡夫語」ではなく「仏語(ほとけご)」として新たに理解しなおそうとしたのである。さらに、ソマティックワークや瞑想行を通して、「仏語」を体認することを目指した。本書にはそのような作業の果実が盛り込まれているはずである。

(中略)

僕は、この本が、読者一人ひとりがそういった劇的な完全変態を、スピリチュアルなレベルで起こすためのささやかなヒント集として読まれて欲しいと願っている。

……ということで、この本のテーマは「パラダイムシフト」です。

最初に、過去の「講義録」の中から、とくにパラダイムシフトのヒントになりそうな部分を私が抜き出して再構成し、そこに藤田一照さんが加筆修正を加え、それと同時に、塾の「ゼミ長」である、ソーシャルアーティストの桜井肖典さんが個人的な体験を元にしたコメントを入れていく……というかたちで編まれたこの本。
従来の「仏教書」とは、ほんとうに、一風、いや、二風も三風も(!)変わった本になったことは間違いありません。

私の描いた「譜面」の上で自由に展開された、藤田一照さんと桜井肖典さんの「二重奏」が、読者のみなさまのおこころにどのような響きをもって届くのか……。
ものすごく……いや、冗談抜きに、ほんとうにものすごく! ドキドキ(そしてハラハラ)しております……。

正直にお話ししますと、私個人としては、藤田一照さんが指し示している世界観と、桜井肖典さんの解釈の間の「ズレ」が気になって仕方がない部分が多々あるのです。(ぶっちゃけすぎ!?)
でも、私以外の二人は自信をもって「そこが妙味」と言うし(!)、春秋社の編集者さんも「ドン!」と背中を押してくれているので、私も、余計な心配はせず、可愛い我が子を大海原へと送り出したいと思います!

ということで、『青虫は一度溶けて蝶になる:私・世界・人生のパラダイムシフト』通称「青虫本」を、どうぞよろしくお願いいたします。
書店で見かけましたら、ぜひ、お手にとってご覧くださいませ!

桜井肖典さん(左)、藤田一照さん(中央)、小出遥子(右)

※刊行を記念しまして、6月14日(水)に、神田神保町の東京堂書店さんにて、トークイベント&サイン会を行うことになりました。藤田一照さん、桜井肖典さん、小出遥子の3人が登壇いたします。こちらもあわせてよろしくお願いいたします!

http://www.tokyodo-web.co.jp/blog/?p=14064
https://mytera.jp/calendar/20170614-publish-event/

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