奈良県 安養寺「おすそわけ」の歴史
2018.05.10
まいてら寺院 安養寺の松島靖朗住職が自身のブログで紹介していた新聞記事が心に残りました。
NHKドラマ『あさが来た』でディーン・フジオカさんが演じていた五代友厚の妻、豊子さんのご実家先祖代々のお墓が安養寺にあります。
ドラマの放送以来、舞台の裏側を地元の新聞記者さんが色々と調べてくれていたそうですが、興味深い発見があり新聞にて紹介されました。
曰く、豊子さんの実家である萱野家は赤穂藩浅野氏の家臣、萱野三平(重実)の血を引く家系。豊子さんの兄である、萱野茂さんは天誅組の変で幕吏に追われる身となりました。
兄が逃亡中、豊子さんは弟達と安養寺の床下に匿われていたそうです。「床下で寒さに震える」豊子さん達にお寺の人が「おにぎり」を分け与えていたらしい、ということがわかったのです。
時は流れて平成、現在の住職 松島靖朗さんは『おてらおやつクラブ』の活動の発起人。お寺にお供えされる様々な「おそなえ」を、仏様の「おさがり」として頂戴し、子どもを支援する団体の協力のもと、経済的に困難な状態にある家庭へ「おすそわけ」する活動です。
豊子さん達が安養寺の床下に隠れて食べたおにぎりも、お仏飯のおすそわけだったのかも知れません。
今、安養寺に発見された、おすそわけの歴史・ご縁に胸が熱くなりました。
『おてらおやつクラブ』の活動は2018年5月現在、836寺院・352団体に広がり、おやつを待つ子どもたちが9,000人にものぼります。まいてら読者のみなさんも、是非この活動について知っていただきたいと思います。
【関連リンク】
・おてらおやつクラブに関するまいてら新聞の記事
・おてらおやつクラブの活動に取り組んでいる まいてら寺院
・おてらおやつクラブホームページ