まいてら編集部員たちの”お寺のある”日常

まいてら編集部日記

秋の夜長をちょっと素敵に。<お寺×ミャンマー>のお月見音楽会へ行ってきた!

2017.10.18

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「お寺のある生活」を提案し、情報を発信するポータルサイト「まいてら」。
そもそもお寺と生活ってどのように交わるの? 「お寺のある生活」って何が良いの?

そんな素朴な疑問を解明するために、まいてら編集部のサノハナが好奇心でお寺のイベントに潜入。
見て聞いて感じたことを直球でレポートします!

「お寺のある生活レポート」第一弾は、神奈川県川崎市にある高願寺のお月見音楽会です。
2011年に始まったこの音楽会は、毎年入場無料で開放され、地域の人たちに親しまれています。

今年はミャンマーの伝統的な楽器、竪琴の「サウン・ガウ」の演奏が楽しめるということで、<お寺×ミャンマー>の空間を楽しみに、音楽会へ参加してきました!

空が広い高願寺のお月見空間

午後6時30分、コンサートの開演よりも30分早くお寺に到着したので、境内でしばらく休憩。

本来なら境内に特設ステージを置き、月明かりのもとでの演奏会になる予定でしたが、当日は雨予報だったため、前日のうちに高願寺の「至心學舎」(ししんがくしゃ)という建物にステージが設置されました。

実際は予報を覆し、雨も降らず月が綺麗にのぞくお天気になりました。
高願寺は車の多い大きな通りに隣接していながらも、境内が広くゆったりしているので空が広く見えます。ゆったりと構える至心學舎の奥に、明るい月の光が雲から顔を出してきたとき、参加者の皆さんが手を止め足を止め、ゆっくりと空を見上げる時間が豊かに感じられました。

音楽会の参加者全員にはお茶とお団子のおもてなし。
お月見にお団子とは、当たり前のようであって今まで味わったことがなかったかもしれません。
境内に設置された休憩スポットでいただきます。
きれいな月を眺めながら美味しいお団子を堪能できるなんて贅沢です。

当日の運営スタッフは高願寺のご門徒さんたちが担当。おもてなしのお団子もご門徒の和菓子屋さんが用意したものだそうです。

会場で大人気だったのが、今回のコンサートのために用意された「ミャンマーカレー」のケータリングです。
スパイスと薬味がたっぷりで、香り豊かな味わいでした。

メニューの考案者である永易久美子さんは、ミャンマー料理を何件も食べ歩き、研究を重ねて今回のメニューを開発したそうです。
演奏会の休憩中には、カレーを提供するテントに長い行列ができ、会の再開が遅れてしまうほどの人気でした。

ミャンマー人もほとんど聴いたことがない!?「サウン・ガウ」の貴重な響き

さて、今回の音楽会の主役となったのは、ミャンマーの伝統的な民族楽器サウン・ガウ(Saung-gauk)です。
両手に収まるほどの小さい楽器で、”琴”といえばハープや和琴のようなものを想像していたのでその小ささに驚きました。

このサウン・ガウはミャンマーでも大変貴重な楽器であるらしく、ミャンマー人でもサウン・ガウを弾く人はごく少数で、実際に見たことがある人も生の演奏を聞いたことがある人もほとんどいないそうです。
そんなありがたい貴重な楽器の演奏会に巡り会えるなんて。しかも日本のお寺で。不思議な気分がします。

演奏者はミャンマーの主要都市ヤンゴン出身の、Myo Thu Nandar (ミョー トゥ ナンダー)さん。おじいさんはミャンマーの人間国宝、お父さんはピアニストと音楽一家の家庭に生まれ、小さい頃からミャンマーの伝統的な音楽に触れてきたといいます。

サウン・ガウの演奏は、派手なアクションや強く響かせるような仕草はなく、素朴でポロポロと優しい響きが特徴的でした。
細かく手を動かし連符を奏でるその奏法は、指への負担が大きいようで、2曲続けて演奏するのが限界なのだそうです。今回は歌や舞のパフォーマンスと合わせて披露されました。

今回は予定外の室内での音楽会になりましたが、サウン・ガウの繊細な音色が会場となった至心學舎に程よく響き、身体が音楽に包まれたような心地よい空間を味わうことができました。

「ここで天気の良い日にお昼寝したい」誰でも訪れやすいお寺の雰囲気

(左から)演奏者のミョーさん、高願寺住職の宮本さん、演奏会の進行役・日本ミャンマー・カルチャーセンター所長 マへーマーさん

高願寺の音楽会は、2011年9月に『観月の夕べ』というお月見音楽会として開催したのがはじまり。
地元のタウン誌で告知するなど、ご門徒の皆さんに限らず一般の方も気軽に参加できる雰囲気を作る工夫をし、多くの方に親しまれる音楽会となりました。

今回、筆者サノハナとともに演奏会に参加してくれたお寺初心者の友人は、高願寺の開かれた空間を好きになったようで、「ここで天気の良い日にお昼寝したい!」と言っていました。
昼夜賑わう武蔵小杉駅の近くにありながら、高願寺に流れる時間はゆったりしているように感じられ、そこだけ空気もきれいな気がしてきます。
日常でこのような雰囲気に触れられる機会のある生活にとても惹かれます。

宮本住職の「またいつでも来てください」という一言が温かく、今度は昼間に来てみようと思いました。

お寺の空間はみんなのもの。
演奏会をきっかけに自分にとって大事な場所が一つ増えたような気分になりました。

お寺画像
神奈川県川崎市中原区
覺王山 髙願寺
川崎最古の寺子屋発祥のお寺

寺院ページを見る

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サノ ハナ

サノ ハナ

1994年生まれ。国際基督教大学卒業。大学では、鴨長明『方丈記』における「心」「身」「住まい」を研究。全国津々浦々に点在するお寺の公共性に関心を持ったことをきっかけに、大学3年生の秋より一般社団法人お寺の未来学生インターンとして働きながら、安心のお寺づくりを日々勉強中。

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